15 01月2018
2018年01月15日

ホーチミンの不動産市場、直近5年で大きく成長

2018年01月15日

 不動産開発コンサルティング・仲介を手掛ける地場系DKRAベトナム(DKRA Vietnam)がこのほど発表した調査報告によると、ホーチミン市の不動産価格は直近5年間(2012~2017年)で大幅に上昇し、特に2区と9区の東部で分譲地価格が急上昇しているという。

 不動産市場は2010年から2013年まで低迷していたが、2014年から回復し、着実な成長を見せている。取引額も大きく増えていることから、新たな価格水準も確立している。

 1m2当たりの販売価格を物件別に見ると、C級マンションが1800万~2000万VND(約9万~10万円、2012年比+54%上昇)、B級マンションが2700万~3000万VND(約13万5000~15万円、同+67%上昇)、A級マンションが5500万VND(約27万5000円、同+47%上昇)となっている。

 また、一戸建て・タウンハウスは同+20~56%の上昇となっている。投機性の高い分譲地について、直近3年間でインフラ整備が特に進んだ東部での上昇率は+2.3~2.7倍にも達している。中でも中心部から約15km離れた9区フオックロン地域の1m2当たりの地価は2700万~3500万VND(約13万5000~17万5000円)となっている。

 不動産価格が大きく上昇した背景には、◇郊外でのインフラ整備が着実に進んでいること、◇海外直接投資(FDI)の増加により地方からの労働者が増え住宅の購入・賃貸需要が増加していること、◇株式市場の回復が不動産市場に影響していること、などが挙げられる。

 なお、ホーチミン市不動産協会(HoREA)によると、同市の2018年の不動産市場は2017年と同じく安定性を維持しながら着実に成長していくものと見込まれている。